iPadで0SIMレビュー!1年使ってみたけどLINEモバイルの方が良かったポイント

  • 公開日:2017/01/07
  • 更新日:2018/08/04

最低維持費0円という超絶格安SIMカードの「0SIM」を1年使い続けてみました。通信速度や使い勝手など多くの人が気になっている項目のレビューを元に実際おすすめできる格安SIMカードなのかどうかをみなさんに紹介したいと思います。

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0SIMを1年使ってレビュー。安さばかりで実運用には耐えなかった

安い料金のSIMカード、便利なSIMカードは誰もが探し続けるのですが、その中で安く使えることに主眼をおいた格安SIM「0SIM」にたどり着く人も多いでしょう。

そんな人はこのレビューをみて0SIMで自分は満足できるのか、参考にしてもらえたらと思います。

デジモノステーションの付録に0SIMが付いていた

2015年12月のデジモノステーションという雑誌の付録に0円で使い続けることができる格安SIM「0SIM」が付いていました。

0SIMが付録になったデジモノステーションの画像

スペシャルコラボだったようです。

0SIMが付録になったデジモノステーションの画像

この0SIM、欲しい人が続出してすぐに売り切れ状態になったようです。筆者もギリギリAmazonでなんとか在庫を抑えました。

このスペシャルコラボの時はまだ0SIM自体サービスを開始していなかったため、0SIMを試すことができるのはこのデジモノステーションを買った人のみでした。

0SIMってどんな格安SIM?

まず、0SIMとはどんな格安SIMカードなのかを説明しておきましょう。

0SIMの一番大きな特徴は499MBまで必ず0円で使えるという超格安を実現した格安SIMカードです。

499MB以上使った場合は100MB使うごとに100円加算され2GBまでは段階従量制、2GBから最大5GBまでは定額で利用することができます。

0SIMの料金表

もちろんSMSつきSIMや電話機能つきSIMもあり、かなりお買い得な格安SIMカードです。

使い方によっては最安で使えるはず

0SIMの最大の特徴、”499MBまでは完全無料”というメリットを活かしながら使い続けたいと考えるのは至極当然なわけで、0SIMを手に入れた多くの人が如何に0円で使い倒すか、そのためにはどうするべきかを悩み続けているような記事が散見されました。

確かに499MBまで完全0円で使えるので、できれば0円の枠を超えたくありません。常に499MBを超えないように監視する必要があります。

0SIMを使うための工夫

0SIMを使う場合、格安SIMカードを普通に使って普通にお金を払うという当たり前のルールが心の中で壊れ、「如何にお金を払わずにインターネットをするか」という裏技に命をかけることに専念してしまいます。

そのため、0SIMを0円で使い続ける方法をあらゆる人たちが実践し、工夫する方法を編み出しました。

0SIMの厳しい条件

0SIMには0円で使い続けるためには幾つかの条件があり、それをクリアしないといけません。

まず一つ目は必ず2ヶ月に1度はデータ通信をしなければ強制解約になってしまうルールがあります。

つまり、0SIMを契約したにもかかわらず放っておくような人の場合はいつの間にか解約になってしまうのです。

2つ目はデータ通信の利用量をリアルタイムで見ることができない点です。インターネットやアプリを使って、今どのくらいの通信を利用したのだろうか・・・と気になっても調べることができません。次の日になってようやくマイページに反映され、499MBを超えていないかどうか確認できるわけです。

3つ目、IIJmio(みおふぉん)やmineo(マイネオ)だと低速通信モードがあり、高速通信を自分で強制的に使わないようにすることができます。低速通信モードだと通信容量を消費せずに節約しながらインターネットを使うことができます。

しかし、0SIMには低速通信モードのような節約を重視した機能はありません。

この3つの条件を見る限り、いつの間にか499MBを超えてしまって請求が発生してしまう状況を作りたがっているように思えてなりません。

  • 2ヶ月データ通信がないと強制解約
  • 利用通信量がリアルタイムでわからない
  • 低速通信なんて便利なものはない

0SIMを使う上で工夫したこと

筆者が0SIMを使う上で実践したのはこの4つです。

  • 400MBを超えた時点でモバイルデータ通信をOFF
  • できるだけWi-Fiを活用する
  • 通信量計測アプリを利用する
  • 毎日0SIMの通信利用量を確認する

この中でまず使えないな・・・と感じたのは通信量計測アプリです。筆者は0SIMをiPadで使っているので、あらゆるアプリの中から評判のいいモバイルデータ通信を計測するアプリを2つほど選択し、0SIMの通信量をなんとかリアルタイムに確認しようと努めました。

しかし、0SIMのマイページで見る通信量とアプリでの通信量がどうしても合いません。50MB以上はズレが発生します。しかも0SIMマイページで確認する通信利用量の方が多いのです。

50MBもズレが出てしまってはいつの間にか499MBを超えてしまう危険もあります。これでは0SIM運営会社の思う壺です。

ただ、0SIMは400MB程度を超過すると次の日にメールで通知が来てお知らせをしてくれます。このへんは少し良心的ですね。メールで通知が来たら即モバイルデータ通信をOFFにし一切0SIMで通信を使わないようにします。

では、インターネットはどうするの?という問題が発生しますよね?筆者の場合は別にiPhoneをmineo(マイネオ)で使っていたのでテザリングでなんとか凌ぎました。コンビニにいるときやスターバックスにいる場合はWi-Fiを常に駆使しています。自宅にいるときはもちろん自宅のWi-Fiを使います。

別に料金が発生してもいいじゃないと思ってしまうのですが、そこは貧乏性なためできる限り節約してしまいます。

0SIM 残容量チェッカーアプリは0SIMのマイページで通信量を確認する手間を軽減してくれます。

iPadでもSMSなしで正常動作を確認

筆者はiPadを使っているのですが、デジモノステーションの付録についてきた0SIMはSMSなしのSIMカードです。SMSなしの場合アンテナピクトが表示されないとか、バッテリーの消費が早いとかいろいろ問題があるように言われていましたが、実際はそんな問題はまったくありませんでした。

SMSがなくてもiPadなら問題なく動作するようです。今まで他の格安SIMカードでSMSに150円ほど払い続けてきたのが少しバカらしくなってしまいました。

SMSなしの0SIMで正常動作した環境

筆者のiPadは以下の環境です。

  • SIMフリータイプ iPad Air 2
  • iOS 10.2
  • 0SIM データ通信SIMカード

0SIMで4Gを表示している画像

iPadの場合はSMSがなくても正常動作するのですが、iPhoneの場合は電話やSMSアプリ等の関係からかやはり問題が発生することもあるようですね。

0SIMの通信速度は劇的に遅い

さて、0SIMを0円で維持運用しているわけですが、実用で使うには苦しい問題がまだありました。それは通信速度です。

0SIMの通信速度は他社の格安SIMカードよりもそれはそれはひどい状況です。地方に住んでいる筆者が悪いのかもしれませんが、そんなことを言っていては全国で使える格安SIMカードにはなれません。

0SIMの通信速度を計測してみると、300Kbpsは当たり前、たまに混雑していない時のみ数Mbpsを計測できる程度です。つまり、ほとんどの場合は1Mbps以下、mineo(マイネオ)の低速通信モードよりも遅いのです。

本当にLTE回線なの?と疑ってしまい、最後にはiPadの調子が悪いのかと思ってしまうくらいです。

0SIMの通信速度に期待は禁物です。

0SIMの通信速度比較テスト

朝10時台の0SIMの通信速度。まだ速度が出ている方です。

0SIMの通信速度の画像

mineo(マイネオ)の通信速度と比較

mineo(マイネオ)の通信速度です。0SIMが如何に遅いのかが顕著にわかります。

mineo(マイネオ)の通信速度の画像

0SIMをiPadで使い続けてみた感想

0SIMを使い続けた結果、以下のようなレビューになりました。

0SIMは499MBまで0円で利用できる。超格安維持ができる格安SIMのため、499MBを超えたく無いという思いが強くなります。いくら安くても、快適便利を実現する格安SIMカードの性質とはまるで真逆の方に進んでしまい結果的に不便を感じるようになってしまいます。

別回線でインターネットができる場合はまだいいのですが、0SIMだけで節約しながらの実運用はできないと思いました。iPadをただ持って歩いているだけでも10MBや20MBは通信量を使ってしまうこともあり、通信速度を計測するだけでもそれなりの通信量を消費します。

0SIMは滅多に使わないけど通信できるようにはしておきたいなぁとか、たまにある外出時のインターネットのためにとりあえず持っておく程度なら有効です。ただし、その場合は2か月に1度必ず利用しておかないと強制解約になってしまうので気をつけてください。

また、0SIMを複数枚契約して450MB程度でSIMカードを交換していけば数GB使えるのではと思いましたが、0SIMは一人1枚までという契約制限がありました。ちゃんと運営も考えているのですね。

結局のところ通信速度やストレス度、節約具合、実用度等を考えた結果、0SIMを使う価値はあまり無いという結論になりました。

そうなると次はどの格安SIMカードを選ぶべきかということになりますが、できるだけ安く、でも実用的にiPadを運用したいので、いろいろ調べた結果、LINEモバイルにたどり着きました。

LINEモバイルが登場!LINEモバイルの方が実用性あり

LINEモバイルは2016年に登場したまたまだ若い格安SIMカードなのですが、かなり実用的で安くiPadにピッタリだと感じました。

料金を比較してみよう

LINEモバイルの料金プランを見てみましょう。

LINEモバイルの一番安いプランの料金は500円。SMSをつけると120円プラスです。しかし、LINEモバイルの場合SMSを利用しなくてもLINEのアカウントを取得できるのでLINEを利用するのには問題ありません。

プラン名通信容量/月月額料金
音声通話機能付きSIM
SMS付き
月額料金
データ通信専用SIM
SMS付き
月額料金
データ通信専用SIM
SMSなし
通信速度
LINEフリープラン1GB1,200円620円500円下り最大370Mbps
上り最大50Mbps

一方、0SIMの方も1GB使った場合の料金は500円。ただし、0SIMは SMSなしSIMだと単独でLINEのアカウントの取得はできません。

1GBの料金は同じでも実際の利用シーンを考えたときに料金の違いがあります。

カウントフリー分LINEモバイルの方が節約出来る

LINEモバイルのサービスにはカウントフリー機能が含まれます。

LINEの画像

カウントフリー機能とは、指定アプリのデータ通信をデータ通信利用容量の対象外とする機能です。つまり、対象アプリであればいくら使っても通信量を0にしてくれます

LINEフリープランの場合だとLINEアプリで利用できるすべての機能がカウントフリーになります。そのため、0SIMよりも通信量を節約した使い方が可能です。

また、LINEには無料通話がありiPadでも利用できますし、無料通話によって消費されるはずの通信容量はカウントフリーによりデータ通信利用容量の対象外になります。テザリングを使った場合でもカウントフリー機能は有効ですから、iPadの他にiPhoneを持っていてテザリングした場合でもLINEアプリで使った通信量はすべてデータ通信利用容量の対象外になります。

つまり使い放題です。

0SIMの場合だとどんなアプリを使っても通信量が必要になりますから、どんどん通信利用量が499MBに迫っていきます。1ヶ月満足に使おうと思うと節約しても必ず1GB近くは必要になります。

LINEモバイルのSMSなしSIMでもiPadは動く

LINEモバイルのSMSなしSIMカードでもiPadは動作します。もともとSMSを利用できるアプリは付いていませんからSMSがなくてもいいですし、セルスタンバイ問題(バッテリー消費量過大問題)やアンテナピクト問題(電波強弱表示問題)も起こりません。

余計な支出を防ぎながら実用的に利用でき、カウントフリー機能で通信量の節約も可能。さらにiPad単体でLINEアカウントの取得、LINEアプリの年齢認証にも対応できます。

0SIMよりLINEモバイルの通信速度は速い!

LINEモバイルをiPadで使ってみると0SIMとは比べものにならないほど通信速度が速く、快適でした。0SIMの場合はどうしてこんなに遅いんだろうと悩んでしまうような遅さでしたが、LINEモバイルだと実用に耐えうる充分な通信速度でインターネットができます。

通信速度が快適なのでLINEの無料通話を使ってもストレスはありません。携帯電話番号なんて必要ないんじゃないかと思ってしまうほどです。

携帯電話番号がどうしても必要な仕事やガラケー相手の通話を使わない限りLINEモバイル一つのみで暮らすこともできそうです。

LINEモバイルを選ぶべき人、0SIMを選ぶべき人

筆者の感覚でLINEモバイルを選ぶべき人、0SIMを選ぶべき人を分けてみました。

LINEモバイルを選ぶべき人は「絶対実用に耐えうる通信が必要な人」です。つまり、iPadに利用するべき格安SIMカードと言えます。

0SIMを選ぶべき人はお遊び程度だったり、使ってみたいと思ってちょっと試してみようと考える人のみがまぁまぁ満足できる格安SIMカードだと言えます。おそらく0SIMの通信設備自体あまり投資されていないと思いますので、料金が発生するほど、通信を使ったとしても速度は伸びません。なのでインターネットを使うという目的がある人には向かない格安SIMカードです。

iPadで0SIMレビュー!1年使ってみたけどLINEモバイルの方が良かったポイント まとめ

LINEモバイルも0SIMも契約をするには事務手数料が必要になります。同じ3,000円の事務手数料を払うのであればLINEモバイルを契約するべきです。

LINEモバイルの場合は0円維持をする方法はありませんが、実用に耐える機能を持ち合わせています。0SIMはいくら安く維持できても速度面や通信量確認ページの快適性に欠けていて使い物になりません。つまり0SIMでお金を払って1GB利用しても2GB利用しても不便さを覚えるばかりです。

実用的に使うのであれば同じ金額で快適性に優れたLINEモバイルの方ががオススメです。

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